「仏教とは何?」 と聞かれたら

仏教とは何か。そう聞かれたらこの言葉を紹介することにしている。

「『華厳経』の〈入法界品〉に善財童子という少年が文殊菩薩の教えに導かれて五十三人の善知識を訪ねる求道物語が説かれています。

そこで善財童子が訪ねていく師匠、いわゆる善智識というのは仏教の菩薩・比丘だけではありません。バラモン教(異教徒)の修行者のところへ行ってすばらしい真理を教わったり、道端で遊んでいる子供からすばらしい真理を学んだり、或いは遊女から尊い真実を聞かせてもらったりしています。

 それを考えると仏教でないところにも仏教を観ていくのが仏教じゃないかという、そんな感じがしてきます。教理とか教義という以前にあらゆるものに真実を見出し真実を聞こうとする姿、それが仏教の本質じゃないかと(梯實園師)」 あらゆるものから真実を学んでゆける道、それが仏道とのご指南。

▼ 今年度から新たに始めた企画「お寺で文化講演会」。様々な分野の一線で活躍される方を招聘して、深い真理を聞き出そうとの企てだ。学びの原点は「マネび」だという。とても善財童子にはなれないが、姿勢だけでも真似てみようと思う    (二九八号)

息 抜く 術は 生き抜く 力なり

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