秘密の恋はチョコより甘く12

閲覧注意!です。苦手な方は。

食事を終え生徒全員が

部屋に戻ったのを見て

自分も食堂を出ようと

立ち上がった、その時、

櫻井、あとを頼む

ぽん、と肩を叩かれた。

大野先生?

振り返れば大野先生で

何やら急いでいる様子。

え、頼むってっ

何処か行く気ですか

ちょっと野暮用。

残りの仕事と言えば

就寝の点呼だけだし。

大丈夫だろ?副主任

また、この人は

ホントに時だけど

自分勝手な時がある。

そしてこんな時は必ず、

ままさか、

二宮くんも、ですか

二宮くん絡みなんだよ。

まあ、そうだな。

多分そうなると思う

たたぶん?

アイツの事はお前、

適当に誤魔化しとけ

はあっ?そんなっ

班長からの報告も

お前が受ければいい

こ、困りますよっ

うるせえなぁ。

オレの補佐するのが

お前の仕事だろうが

っもうっ

そんな滅茶苦茶なっ

やっぱりそんな事だと

思ってはいたんだよな。

絶対こういう時の為に

オレを補佐にしたんだ。

いやっ、

こんなの補佐の仕事の

範囲を超えてますって。

とにかく頼んだ。

時間無いから行くぞ

あっ、ちょっとっ、

大野せんせっ

だけど何を言ったって

オレが勝てる筈もなく。

それもいつも通りの事。

そして伸ばしたオレの手は

虚しく彼の背を見送るだけ。

嘘だろぉ

こんなとこまで来て

巻き込まれるなんて。

オレの平穏な日は

一体いつになったら

戻ってくるんだろう。