軍事研究と科学者、工学者(H30.9.7) - 福原吉和の環境とライフデザイン

2016年度の安全保障技術推進制度への応募数が前年度よりも激減(109→44)したようだ。その理由として安全保障技術推進制度が軍事研究を推進していると指摘している「やから」の活動が研究者たちの動きに対して功を奏したと思われたが、2017年度には再び応募数が109件と急増したようだ。上記「やから」に言わせると軍需企業からの応募が5倍に増加したこと、直接の応募数は大学の場合は以前と変わらないが代表企業に付随した分担部署としての大学数は増加した。つまり企業との共同研究者としての大学が増えたという。従って「やから」は防衛産業と企業との結びつきが強くなり産学共同の名のもとで防衛省資金が堂々と大学の現場に入ってくることを懸念しているのである。「科学者と軍需研究2017.12 岩波新書 池内了」著者は名古屋大学名誉教授で物理学者と言うことだが表題にあるように科学者を対象に議論しており工学者は対象外とするエリート意識丸出しのいやーなタイプの研究者否評論家である。団塊の世代の少し上、東大紛争時代に助手、全学連時代のリーダー的年代で反政府の思想がそのまま老人になっても続いている人種なのである

。まさに現在のマスコミがターゲットにしている年代だ。共産党と同様に批判ばかりしてきた年代であり生み出すことをしない人達?専門は宇宙・銀河物理学とやっぱりわけのわからない何も生み出さない理論派なのだ。

彼の立場は防衛省の研究イコール軍需であり戦争研究なのであり余りにも時代遅れの評論家である。科学技術は人間にとって便利なものを生み出す一方利便性や機能性さらには

余りあるエネルギーをも生み出す。ノーベルは容易にトンネルをも発掘できる爆薬を発明したが他方戦争に使うことで最も危険な武器となった。そこでノーベルは平和のみ利用できる研究にノーベル賞を授与した。従ってノーベル賞には工学分野がない。ただし、現代は単なる爆薬だけが人々に危害を加える物ではない。インターネット時代におけるウイルスは世界を激震させるほどの脅威をもつ。各種プログラムを混乱させて多くの人間を死に至らせることも可能だ。むしろこの方が心配だ。IPS細胞は新たな治療方法として注目されている一方癌化を促進させる方法としても有名でその安全利用方法の方が重要。最近はやりの無人機ドローンは探索機としてかなり役にたっているが戦争にも十分使える。ただし、

その線引きは?単に防衛省の予算を使うから戦争の為の研究とはあまりにも単純だ。

北朝鮮からのミサイルをどう防げばいいのか?平和の為には自分や子供、孫達の死はしょうがないのか?きれい事を言っている時代は過ぎた。イージス艦1隻が横須賀にあればミサイル防衛、首都圏は守れるのだ。まだ表には出ていないが原発による放射能を集めて(集める技術は既に開発済)破壊・清浄化する技術ができれば地中に埋めることもなくその場で解決できる。そんな技術があれば(実はプラズマ技術で可能で現在研究中)原子力の平和利用が更に進み小泉元首相の意見も容易にかわる。時代にあった研究が必要なのだ。

 科学技術はさまざまな分野に展開できる。どのように利用するかはそれを使う人間にかかっているのであり研究事体に軍事とは関係がないのだ。